マンションのキッチンリフォームで出来ないこと・注意すべき点とは

マンションのキッチンをリフォームする際には一戸建て住宅とは異なり
いくつか気を付けておかなければならない点があります。

 

そこで、マンションのキッチンリフォームでできないことや
気を付けておきたいことなどをご紹介します。

 

マンションのキッチンリフォームでできないこと

マンションのリフォームでは戸建て住宅と違い、できることとできないことがあります。
マンションの構造などによって異なりますので、事前に可能か不可能かは確認しておく必要があります。

 

キッチンの位置が変更できないことがある

マンションは構造によってキッチンの位置変更リフォームができない場合があります。
マンションの配管の構造により位置変更が出来るかできないかが変わってきますので注意が必要です。

 

配管が下の階の天井裏を通っている場合、配管を動かすことはできません。
したがってキッチンの位置変更リフォームは難しくなります。

 

一方、床下に配管がある場合はキッチンの移動が出来る可能性が高くなります。

 

2000年代以降に立てられたマンションは床下に十分なスペースが確保されており
キッチンの移動が可能になっている構造が多い傾向がありますが
特に1980年代以前に建てられたマンションは構造上キッチンの移動が難しい建物が多い傾向にあります。

 

IHクッキングヒーターに変更できないことがある

ガスコンロからIHクッキングヒーターに変更したいと考えている場合にも注意が必要です。
IHクッキングヒーターは電圧が200V必要なタイプが多く、電気容量を上げる必要があります。

 

他の調理器具も利用する事を考慮して50アンペア程度までは上げておきたいところですが
マンションによっては注意が必要です。

 

古いマンションは建物全体の電気供給量に制限が設けられており、電気容量を上げることが難しい場合もあります。
IHクッキングヒーターを導入したいと考えたらまず管理組合に相談してみましょう。

 

床材が限定される可能性がある

マンションの管理規約に建材に関する規定が設けられている場合、床材の選定にも注意が必要です。

 

マンションは階下の住民への騒音の配慮として管理組合により防音規定が決められています。
防音規定を満たす素材を使ってリフォームする必要がありますので、事前に管理規約の確認が必要です。

 

マンションのキッチンリフォームを計画するときに注意しておきたいこと

 

限られたスペースの中で最適なレイアウトを考える

マンションは構造上、間取りを大幅に変更するのが難しい場合が多いため
レイアウトを考える上で一戸建てよりも熟慮が必要です。

 

キッチンを広々としたスペースにしてしまうと
リビングの空間が圧迫され、狭いリビングになってしまいます。

 

アイランドキッチンのようなスペースを取るキッチンは
マンションの間取りによってはかえって邪魔になってしまい、生活しにくい家になってしまいますので
使い勝手や生活動線をよく考えてキッチンの形状を選ぶことが大切です。

 

キッチンを移動させるときは図面を確認

キッチンの移動ができるマンションでも、移動できる範囲には限りがあります。

 

配管には勾配を持たせる必要があるため、床下のスペースに余裕がないマンションでは
キッチンを遠くに移動させることは難しい場合があります。

 

その場合、キッチンの位置変更というよりはキッチンの向きを変える程度のリフォームになってしまうこともあります。

 

反対に床下に十分なスペースのあるマンションではある程度のキッチンの移動が可能になりますので
リフォームプランを立てるときは図面を施工会社に見せながら決めていくと良いでしょう。

 

マンションの管理規約を必ず確認する

マンションではリフォーム出来る部分とリフォームできない部分があり
また、マンションによってリフォームに制限が設けられている場合があります。

 

リフォームをする際にはマンションの管理組合に承認を得ないとリフォームできないマンションもありますので
事前に確認しておきましょう。

 

特にキッチンのリフォームでは以下のような規約に注意が必要です。

 

・リフォーム可能範囲に関しての規約
・リフォーム工事期間に関する規約
・資材の搬入・組み立てに関する規約
・電気容量・ガス給湯器に関する規約
・遮音等級に関する規約

 

ガス・電気の容量を確認して計画する

IHクッキングヒーターや食洗器など新しい機器を導入したい場合、電気容量を確認する必要があります。
電気容量の契約を変更すれば電気機器は使えますが、マンションの利用規約により容量を上げられないケースもあります。

 

また、お風呂に追い炊き機能を付ける場合、給湯器の変更が必要な場合があり
その際、追い炊き機能付き給湯器の取り付けがマンションの規約によりできない場合もありますので
電気、ガス機器で変更がある場合は事前に管理組合の規約で確認しましょう。

 

搬入できるかどうかも事前に確認しておく

システムキッチンを選ぶ際には搬入経路の確認も必要です。

 

室内までの搬入経路が確保できないと設置できませんので、特に大型のキッチンを導入する際には
搬入経路にキッチンが通るサイズかどうか事前にチェックしておきましょう。

 

マンションのキッチンリフォームの費用相場

マンションのキッチンリフォームの費用はキッチンの交換のみのリフォームと
キッチンのレイアウト変更や床材、壁材の変更など空間全体をリフォームする場合では大きく費用が変わります。

 

また、リフォームの内容のほか、キッチンのグレードによっても費用は大きく変動するため
予算をあらかじめ決めておくことが大切です。

 

費用相場はキッチンの交換のみのリフォームの場合、一般的なシステムキッチンであれば
約100万円程度~約150万円程度となります。
レイアウト変更をした場合は約250万円程度、内装も同時にリフォームした場合は約400万円程度が目安となります。

 

施工会社と相談しながら決めると安心

マンションのキッチンリフォームは戸建て住宅のリフォームとは異なり、さまざまな制約が存在します。
構造や管理規約などの制約を事前に確認してプランを立てないと工事できないことがありますので要注意です。

 

マンションのキッチンリフォームでの失敗を防ぐには施工会社にマンションの図面などを用いながら
事前にマンションの構造や搬入経路などを相談してアドバイスをもらいながら計画を立てると安心です。
また、リフォームの際には管理組合に事前に連絡を入れておくようにしましょう。