外壁のリフォームを塗り壁で仕上げるメリットとデメリットについて

外壁をリフォームするときには慎重に考える必要があります。
壁は外から見たときの家の印象を変えるので、どのような壁にするか、種類や値段の相場などの情報を集めてから検討しましょう。

 

この記事では、外壁の工事の方法である塗り壁の種類や、利点などを詳しく紹介しています。

 

 

塗り壁にはどのような種類があるのか

土塗りは土をベースにした外壁です。メリットは材料に土が使われているので耐火性が高く、自然由来の材料を使用していて、健康に悪影響を及ぼしません。

 

表面の仕上げを粗くしている物もあれば、平らで滑らかに仕上げている商品もあります。
含まれる土や砂の種類により、触った感じや見た目を変えられるのも特徴です。

 

デメリットは、土を練り込むので表面が脆く崩れやすい傾向があり、汚れが落ちにくいため掃除しづらいことです。

 

漆喰は日本で伝統的に使われて来た素材で、石灰と粘土を混ぜ合わせて造られています。
火事になっても燃えにくく、耐久性が高いことがメリットです。

 

外壁の上に塗装すると白くてキレイに仕上がりますが、白いので汚れが目立ってしまうことがデメリットになります。
通常は10年から20年ほどは使用出来ますが、他の材料と比較すると値段が高くなることもデメリットです。

 

モルタルはセメントや水、砂などを混ぜて造られます。モルタルを下地として使用してから表面を塗装しなければなりません。
価格が安いので外壁用の資材として広い地域で使われています。

 

しかし耐久性が低く、数年経つと表面にひび割れが出来て、8年から10年過ぎたら塗り直しを考える必要があります。
他の素材と比較するとコストがかかることもネックです。

 

 

外壁にリフォームするときに必要な金額や工期について

塗り壁の工事は、日本で昔から使われて来た方法で、土や砂などを塗料と混ぜ合わせて仕上げていきます。
左官職人が何層にも渡って塗り込んでいき、土で仕上げた壁は土壁と呼ばれ、漆喰で仕上げた壁は漆喰壁と呼ばれています。

 

塗り壁を仕上げるときには、すべて左官職人が手作業で作業します。
そのため、優れたスキルや経験によって、工事に対応するリフォーム会社によっても金額に違いが出ます。

 

また外壁の損傷が激しいときには補修の費用が別途で必要になります。

 

外壁のリフォームを塗り壁で仕上げるときには、40坪の一戸建て住宅の150平方メートル壁であれば、土塗り壁なら約250万円、漆喰壁なら約100万円、モルタル壁なら約90万円の費用を準備する必要があります。

 

塗り壁は左官職人が手作業で仕上げるので工事の時間がかかります。
一般的に家の外壁にはタイルやサイディングが使われることが多く、工場で作られたパーツを現場で組み立てて仕上げます。

 

タイルやサイディングならば、リフォームにかかる時間は少なくて済みますが、職人の手作業になると倍の時間がかかります。
塗り壁は土や砂を下地に塗り込めてから、乾燥して固まるまでに時間がかかることも覚えておかなければなりません。

 

また雨や風などの天気の変化で工期が延びることもあります。
外壁を塗り壁でリフォームするときには、1週間から10日ほどの工期を考えておいた方が良いでしょう。

 

 

塗り壁でリフォームするとどのような利点があるか

塗り壁で外壁をリフォームすると、自然な感じの仕上がりになることがメリットです。
塗り壁で使われるのは、土や砂、石灰などの自然由来の材料なので、仕上がりが自然な感じになります。

 

そのほかにも硝子や石など、幾つもの材料と組み合わせることもできるので、他の家とは違う独特の雰囲気を醸し出すことが出来ます。

 

塗り壁で使われる材料は土に砂を混ぜて作ります。
漆喰壁の材料は石灰と粘土を混ぜて作ります。

 

どちらも燃えにくい材料で出来ているので、住宅や蔵などの壁材として使われてきました。

 

塗り壁で外壁を仕上げると、耐火性が高まりますし、高いスキルを持つ左官職人が何度も塗り重ねて仕上げているので、耐火性や耐久性の高い壁として作られています。

 

塗り壁は工場で作られたサイディングとは違い、職人が手作業で仕上げるので、デザインや色を自由に変えられます。

 

例えば壁にビー玉や貝殻を埋め込むなどのデザインも採用出来ますし、家族全員の手形を付けるなど、唯一無二のオリジナルの壁を作ることが可能です。

 

また、左官職人がコテを使って材料を塗り込んでいくので、継ぎ目が出ないキレイな壁に仕上がります。

 

 

塗り壁でリフォームするときに注意すること

塗り壁は左官職人が時間をかけて手作業で仕上げて行くので、タイルやサイディングを張り合わせる工法とは違い、リフォームの費用が高くなってしまいがちです。

 

特に左官職人のスキルと経験が重要になるので、経験豊かな職人であるほど値段が高くなります。

 

塗り壁で使用されるのは土や石、砂、石灰など自然の素材なので環境に優しいというメリットがありますが、固まると硬くなる特性があることから、表面にひび割れが出やすいデメリットもあります。

 

また、ひび割れした部分から水が入ると、下地が腐食することもあるほど防水性にも問題があります。

 

塗り壁で仕上げた外壁は、使われている素材の特徴上、表面が粗くなり、独特の風合いを醸し出す利点もありますが、表面に汚れが付きやすいデメリットもあります。

 

漆喰で仕上げた壁には石灰が含まれているので白色が目立ち、汚れが見えやすくなるのもデメリットです。

 

 

塗り壁の補修や掃除方法について

塗り壁で仕上げた壁をメンテナンスするときには、水洗いをしてはいけません。

 

壁の汚れが気になるときは、水をかけて洗い流すのではなく、紙やすりで表面を軽く削ったり、硬く絞ったタオルで表面の汚れを拭き取る方法がベストです。

 

なお紙やすりで全体を擦ると表面の触り心地が変わってしまうので、まずは小さな範囲だけ削って全体へと進めていく方が良いでしょう。塗り壁を補修するときには、ホームセンターで売っているスプレーや補修材を、ひび割れ部分に塗ると目立たなくなります。

 

もし自分では補修できないくらい大きなひびや汚れが酷いときには、プロに見てもらった方が良いでしょう。

 

長い間放っておくと、雨水が入り込んで中が腐食したり、台風や地震をきっかけにひび割れが広がり、酷い場合には家が倒壊する恐れもあります。

 

自分の家を長く使うためには、定期的なメンテナンスや補修が大切です。